障害者施設殺傷事件から2年 19人の犠牲者に祈り

殺人, 殺人未遂, 神奈川, 福祉, 障がい者, 障害者

相模原市の知的障害者施設で46人が殺傷された事件から26日で2年となり、現場の施設の前に設けられた献花台には、午前中から施設の関係者や近所の人などが花を手向け、犠牲になった19人に祈りをささげていました。

おととし7月26日の未明、相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で、入所していた障害のある人たちが次々と刃物で刺されて19人が殺害され、27人が重軽傷を負い、施設の元職員の植松聖被告(28)が殺人などの罪で起訴されています。

事件から2年となった26日、施設の前に設けられた献花台には、午前中から施設の関係者や近所の人などが次々と訪れ、花を手向けたり手を合わせたりして犠牲になった19人に祈りをささげていました。

「津久井やまゆり園」の入倉かおる園長は、「けさ起きてからもいろいろな思いが頭をよぎります。命日に関係なく、事件が悔やまれてなりません。犠牲になった方々には『心安らかに』とお祈りしました」と話していました。

園を運営している社会福祉法人「かながわ共同会」の草光純二理事長は、「2年という大きな区切りの日に解体中の施設を目にして、なぜ19人が亡くならなければならなかったのか、なぜ私たちが守ることができなかったのか、複雑な思いです。施設の形は変わっても、少しずつ前に進んでいきたい」と話していました。

【息子が被害 尾野さん「19人を忘れないで」】事件で息子の一矢さん(45)が重傷を負った神奈川県座間市の尾野剛志さん(74)は献花台を訪れ、「2年という時間はとても早く感じました。自分たちは少しずつ前を向いている。亡くなった19人を忘れないでほしいです」と話していました。

【家族会「死をむだにしないように」】施設の入所者の家族らでつくる家族会の大月和真会長が献花に訪れ「この事件を二度と起こしてはいけない。19人の犠牲者の方は、僕らを見ているのではないかと思い、『安らかにお眠りください』と伝えました。19人の死をむだにしないよう、われわれも頑張らないといけない」と話していました。

【現場訪れた教諭「意思のない子などいない」】兵庫県明石市から夜行バスに乗って現場を訪れた小学校の特別支援学級の男性教諭は、献花台に花を手向け、職場の仲間とともに書いたという色紙を供えて祈りをささげていました。
男性教諭は「事件では、自分が受け持つ子どもたちを攻撃されたような気持ちになりました。意思のない子なんていません。すべての人を受け入れるような社会をつくっていかないといけないと思います」と話していました。

【黒岩知事「ともに生きる社会つくる」】神奈川県の黒岩知事も、午前9時すぎに事件が起きた相模原市の「津久井やまゆり園」を訪れ、献花台に花を手向けたあと、犠牲者に祈りをささげました。
このあと黒岩知事は報道陣の取材に応じ「平穏な日々が突然奪われ、犠牲者がどれだけ無念な思いをしたか、改めて胸が締めつけられる思いがする。植松被告は『自分のやったことは間違っていない』といまも考えを改めておらず、でたらめな考えで凶行に及んだことは許せない」と述べました。
そのうえで「被告の考え方が私たちのなかに本当にないのか、ひとごとではなく自分のこころの中の問題として向き合っていかなければいけない。県が目指す『ともに生きる』社会をつくっていくため、前に進んでいこうという思いを強くしている」と話していました。

ソース元/gooニュースより

Posted by disability-support-info